データコネクター
データ統合機能を使用して外部データソースに接続する
データ統合とは
データ統合(Data Integration)は、外部のデータベースやSaaSサービスをSquadbaseプロジェクトに接続し、Squadbase AIがデータを活用できるようにする機能です。
主な特徴
- 豊富なデータソース: Database、SaaS、AI、Object Storage、Vector Databaseに対応
- 簡単な接続設定: GUIで簡単にデータソースを接続
- AI統合: Squadbase AIが自動的にデータにアクセス・分析
- セキュアな認証: 環境変数で認証情報を安全に管理
できること
- データ取得: SQLクエリでデータベースからデータを取得
- データ分析: AIがデータを分析してインサイトを提供
- アプリケーション開発: 取得したデータを使ってアプリケーションを構築
- 外部API連携: SaaSサービスのAPIと連携
アクセス方法
- Editorを開く: Project詳細画面 > 「Open Editor」ボタン
- Dataタブをクリック: 画面上部中央の3つのタブのうち、3番目の「Data」タブ
- Connectionsタブを選択: デフォルトで表示されています
データ接続の設定
基本的な手順
ステップ1: Dataタブを開く
- Editorを開く
- 画面上部中央の「Data」タブをクリック
ステップ2: データソースを選択
Connectionsタブには、以下のカテゴリごとにデータソースが表示されます:
- Database: データベース接続
- SaaS: SaaSサービス連携
- AI: AIサービス連携
- Object Storage: オブジェクトストレージ
- Vector Database: ベクトルデータベース
接続したいデータソースのボタンをクリックします。
ステップ3: 接続設定ダイアログ
データソースのボタンをクリックすると、接続設定ダイアログが表示されます。
表示内容:
- データソース名: 例: "BigQuery"
- 説明: "Configure BigQuery connection by setting the required environment variables."
- 必要な環境変数: 例: GOOGLE_SERVICE_ACCOUNT_JSON(Required)
- 入力フィールド: 環境変数の値を入力
- Outbound IPs: Squadbaseからの接続IPアドレス一覧
- Setup Connectionボタン: 接続を設定
ステップ4: 環境変数を入力
必要な環境変数を入力します。
例(BigQuery):
- GOOGLE_SERVICE_ACCOUNT_JSON: Google Cloudサービスアカウントの認証JSON
入力方法:
- テキストボックスに認証情報を貼り付け
- 「Show password」ボタンで表示/非表示を切り替え可能
ステップ5: Outbound IPsを確認
ダイアログ下部に表示される「Outbound IPs」を確認します。
重要: これらのIPアドレスを、接続先データベースやAPIのホワイトリスト(IP許可リスト)に追加してください。
ステップ6: 接続を確立
「Setup Connection」ボタンをクリックします。
実行される処理:
- 環境変数がプロジェクトに保存される
- データコネクターが設定される
- Squadbase AIがデータソースにアクセス可能になる
利用可能なデータソース
Database(データベース)
Snowflake
- クラウドデータウェアハウス
- 大規模データ分析に最適
BigQuery
- Google CloudのデータウェアハウスBigQuery
- サービスアカウント認証で接続
- 必要な環境変数: GOOGLE_SERVICE_ACCOUNT_JSON
MySQL
- オープンソースのリレーショナルデータベース
- Webアプリケーションで広く使用
PostgreSQL
- 高機能なオープンソースデータベース
- 複雑なクエリに対応
SaaS(SaaSサービス)
Hubspot
- マーケティングオートメーション・CRM
- 顧客データ、コンタクト情報にアクセス
Attio
- 次世代CRMプラットフォーム
- 顧客関係管理データを活用
Stripe
- 決済プラットフォーム
- 決済データ、顧客情報にアクセス
Slack
- チームコミュニケーションツール
- メッセージ、チャンネル情報にアクセス
AI(AIサービス)
OpenAI
- ChatGPT、GPT-4などのAIモデル
- テキスト生成、分析に活用
Anthropic
- Claude AIモデル
- 高度な会話・分析能力
Google AI (Gemini)
- GoogleのGemini AIモデル
- マルチモーダルAI機能
Object Storage(オブジェクトストレージ)
AWS S3
- Amazon Web ServicesのS3ストレージ
- ファイル保存・取得に使用
Vector Database(ベクトルデータベース)
Pinecone
- ベクトル検索データベース
- 機械学習、意味検索に活用
環境変数の管理
Environment Variablesタブ
Data タブ > Environment Variables タブで、環境変数を管理できます。
画面構成
表示内容:
- 環境の説明: "This sandbox uses environment variables configured for the Production environment."
- Outbound IPs: Squadbaseからの接続IPアドレス
- 環境変数リスト: 現在設定されている環境変数
- Add ボタン: 新しい環境変数を追加
- Save Changes ボタン: 変更を保存
環境変数の追加
- 「Add」ボタンをクリック
- VARIABLE_NAME: 変数名を入力(例: DATABASE_URL)
- Value: 変数の値を入力
- 「Save Changes」をクリック
環境変数の編集
- 既存の環境変数のValueフィールドをクリック
- 値を編集
- 「Save Changes」をクリック
環境変数の削除
- 環境変数の右側の削除ボタンをクリック
- 「Save Changes」をクリック
セキュリティ
マスク表示: 環境変数の値は••••••••のようにマスク表示されます。セキュリティのため、デフォルトで非表示です。
表示/非表示の切り替え: 各環境変数の横にある「Show password」ボタンで表示を切り替えられます。
IP Allowlistの設定
場所
Settings > Database > IP Allowlist
機能
データベースインスタンスへの接続を許可するIPアドレスを管理します。
適用範囲: 組織全体のすべてのデータベースインスタンスに適用されます。
画面構成
表示内容:
- 説明: "Manage IP addresses that are allowed to connect to your Squadbase database instances."
- IPアドレス一覧:
- Squadbaseのアウトバウンドip(自動追加、編集不可)
- カスタムIPアドレス(ユーザーが追加)
 
- Addボタン: 新しいIPアドレスを追加
- Saveボタン: 変更を保存
IPアドレスの追加
- テキストボックスに新しいIPアドレスを入力
- 「Add」ボタンをクリック
- 「Save」ボタンをクリック
IPアドレスの削除
- IPアドレスの右側の削除ボタンをクリック
- 「Save」ボタンをクリック
自動追加されるIPアドレス
SquadbaseのアウトバウンドIPアドレスは自動的に追加されます。
AIでのデータ活用
データソースを接続すると、Squadbase AIが自動的にデータにアクセスできるようになります。
使い方
ステップ1: Editorでデータソースを接続
Data タブ > Connections で接続を設定します。
ステップ2: Squadbase AIに依頼
Editor下部の「Ask Squadbase AI」テキストボックスにリクエストを入力します。
例(BigQuery):
- 「BigQueryからユーザー数を取得して」
- 「売上データを分析して、トレンドを教えて」
- 「テーブル一覧を表示して」
ステップ3: AIがデータを取得・分析
Squadbase AIが以下を実行します:
- データソースに接続
- 適切なクエリを生成
- データを取得
- 分析結果を表示
活用例
1. データ取得
リクエスト: 「BigQueryから過去30日間の注文データを取得して」
AIの動作:
- SQLクエリを生成
- BigQueryに接続してクエリを実行
- 結果を表形式で表示
2. データ分析
リクエスト: 「売上データの傾向を分析して、グラフで可視化して」
AIの動作:
- データを取得
- 傾向を分析
- グラフ作成コードを生成
- アプリケーションに実装
3. アプリケーション開発
リクエスト: 「BigQueryのデータを使ってダッシュボードを作成して」
AIの動作:
- データソースから必要なデータを特定
- UI/UXを設計
- コード生成
- プレビューで確認
Tips & よくある質問
Q: データ接続が失敗します
A: 以下を確認してください:
- 環境変数が正しく設定されているか
- Outbound IPsがデータベース側のホワイトリストに追加されているか
- 認証情報(APIキー、サービスアカウントなど)が正しいか
- データベースが稼働しているか
Q: 環境変数はどこで設定できますか?
A: 2つの方法があります:
- Editor > Data > Environment Variables タブ(推奨)
- Settings > Environments > [環境名] > Environment Variables
Q: 複数の環境(ProductionとPreview)で異なるデータベースに接続したい
A: Settings > Environments で環境ごとに環境変数を設定できます。Editor > Data タブでは現在の環境(通常はProduction)の環境変数が使用されます。
Q: データ接続はどの環境で使用されますか?
A: Editor > Data > Environment Variables タブに表示されているように、通常はProduction環境の環境変数が使用されます。他の環境の設定は Settings > Environments から行います。
Q: Outbound IPsをデータベースに追加する必要がありますか?
A: はい、Squadbaseからデータベースに接続するには、Outbound IPsをデータベース側のファイアウォールまたはホワイトリストに追加する必要があります。
Q: BigQuery以外のデータベースも接続できますか?
A: はい、以下のデータベースに対応しています:
- Snowflake
- MySQL
- PostgreSQL
- その他、利用可能なデータソースは Data > Connections タブで確認できます
Q: SaaSサービス(Stripe、Slackなど)の接続方法は?
A: データベースと同じ手順です:
- Data > Connections タブでサービスを選択
- 必要な認証情報(APIキーなど)を入力
- Setup Connectionをクリック
Q: 環境変数が漏洩する心配はありませんか?
A: 環境変数は以下のように保護されています:
- デフォルトでマスク表示(•••••••)
- プロジェクトメンバーのみアクセス可能
- HTTPS通信で暗号化
- ただし、適切な権限管理を行うことが重要です
Q: データ接続後、AIにどう依頼すればいいですか?
A: 自然な言葉で依頼できます:
- 「〇〇のデータを取得して」
- 「〇〇テーブルの構造を教えて」
- 「〇〇データを分析して」
- Squadbase AIが適切なクエリを生成して実行します
おすすめの使い方
- 最初にテスト接続: 簡単なクエリ(「テーブル一覧を表示」など)で接続をテスト
- 環境ごとに分ける: Production環境は本番データ、Preview環境はテストデータを使用
- 必要な環境変数だけ設定: セキュリティのため、使用しない認証情報は設定しない
- Outbound IPsを事前に追加: データ接続前に、データベース側のホワイトリストに追加しておく
- AIに任せる: 複雑なSQLクエリも、Squadbase AIに自然言語で依頼できます
まとめ
データ統合機能を使うことで、外部データベースやSaaSサービスのデータをSquadbase AIが活用できるようになります。簡単な設定で強力なデータ駆動型アプリケーションを構築できます。
EditorのDataタブから簡単に接続設定ができ、環境変数の管理もGUIで完結します。セキュアな認証とIP制限により、安全にデータを活用できます。
不明な点がある場合は、画面右下の「Help」または「Documentation」リンクから、さらに詳しい情報を参照してください。