3. Claude Code初回体験
本章では、いよいよ実際に Claude Code を使って、Streamlit アプリケーションを編集していきます。
Claude Code - AI と話すだけでプログラミングができる時代へ
Claude Code は、「コンピューターのファイルと会話できるチャットボット」として機能します。
ChatGPT と同じように、自然言語で指示を出すだけで、Claude Code がコードを書いてくれます。
技術的な詳細を知らなくても、経験豊富なエンジニアがそばにいて、親身になってサポートしてくれるような体験を得られます。
Claude Code は、単純なコード生成ツールではありません。コードの作成、バグの発見、説明、リファクタリング、テストの作成など、開発に関わるあらゆる作業をサポートしてくれます。
それでは Claude Code を起動して実際に使ってみましょう。
Claude Code の起動
Codespaces 環境で、ターミナルを開いてください。まず、以下のコマンドを実行して Claude Code を起動させます。Claude Code 側から操作の指示がある場合は、矢印キーと return(enter)で操作ができます。
npm install -g @anthropic-ai/claude-code
claude
コマンドの実行後、以下の手順に沿ってセットアップを完了させてください。
お好みの UI のテーマ設定を return してください。
Claude account with subscription を return してください。
外部サイトへ遷移の指示が出ますが、接続拒否が生じるため、ここは cancel してください。
ターミナルに戻り、表示されているリンクをクリックしてください。
Authorize
を押してください。
Authentication Code が表示されるので、そのコードをコピーして、Codespaces の画面に戻ってペーストして return してください。ログインに成功すると以下の画面が表示されます。
あとは指示に従って、操作を進めてください。以下の画面になれば、Claude Code を動かす準備が整いました。
実践演習 - Claude Code を動かしてみよう
Claude Code で最も便利な機能の一つが、@
記法によるファイル参照です。
Claude Code で@
を入力すると、現在のプロジェクト内のファイル一覧が表示されます。この中から参照したいファイルを選択すると、Claude Code が自動的にファイルの内容をコンテキストに取り込みます。
例えば、@Home.py
と入力すると、Home.py ファイルの内容が Claude Code に読み込まれ、そのファイルに関する質問や編集指示を出すことができます。
この章では、Home.py
のコードの説明を Claude Code にしてもらいましょう。
@Home.py このファイルではどのような処理を行なっていますか?説明してください。
実行すると、数秒後以下のような回答が返ってきます。
Claude Code とのコミュニケーション基本原則
Claude Code とより効果的にコミュニケーションするための基本原則があります。
最も重要な原則は、明確な目標を設定することです。公式ドキュメントでは、「Claude performs best when it has a clear target to iterate against」と述べられています。
曖昧な指示よりも、「売上データを棒グラフで表示し、X 軸に月、Y 軸に売上額を配置してください」のような具体的な指示の方が、Claude Code は優れた結果を提供します。
CLAUDE.md ファイルの活用も重要な要素です。
このファイルは、Claude Code が起動時に自動的に読み込む設定ファイルで、プロジェクトの文脈を AI に伝える役割を持ちます。
CLAUDE.md ファイルには、まず技術スタック(使用するライブラリとバージョン)を記載してください。次に、プロジェクト構造(ディレクトリ構成とファイルの役割)を説明し、よく使用するコマンドとコードスタイルの規則も含めることが効果的です。
重要なのは、「必要なことのみを端的に」書くことです。情報が多すぎると、Claude Code が重要な内容を無視してしまう可能性があります。
明確で具体的な指示を出すことで、Claude Code は期待に応える結果を提供してくれます。
振り返りと次のステップ
ここまでで、Claude Code の基本的な使い方を習得しました。
ターミナルインターフェースへの恐怖心を克服し、AI 開発パートナーとの効果的なコミュニケーション方法を学びました。エディターとの統合機能を活用し、自然な言葉でプログラムを編集できるようになりました。
今回学んだ基本スキル:
- Claude Code の起動
- @記法によるファイル参照機能
- 明確な指示の出し方
これらのスキルは、今後の学習の基盤となります。
次章では、Claude Code にコードを生成させて、基本的なダッシュボードを構築します。この知識を活かして、さらに実践的な開発に挑戦しましょう。